私が経験したヘルパーとしての介護職

高齢化が進んだ今、その需要と必要性について取り上げられる事の多くなった介護福祉職ですが、私はそれより少し以前に遡ってヘルパー2級の資格を持ち特別養護老人ホームで働いていました。ヘルパー2級の資格と言えばその道に携わる人間としての入門編のような物で、国家資格である介護福祉士のようなハードルの高さでは無く少しの勉強と実習で容易に取得出来ました。当時はこれを持てば現場でも適切な働きを出来るだろうと過信していた部分があり、実際に仕事を始めてみると予想もしていなかった壁に何度もぶつかり、最終的には数ヶ月で退職という結果になってしまいました。
まず、利用者の方はそれぞれに出来る事と出来ない事があり、求められる介護の段階が違います。それが大前提で皆さん性格も違いますから、接し方1つとっても一律という訳にはいかないのです。向かい合って信用を得るには暫くの時間を要しますが現場では常に働く人間の数が足りず、どうしてもスピードと効率重視の動きを求められます。要領の良い方はどちらも両立して働いていますが私はなかなかこれを上手にこなす事が出来ず、結果的には福祉の仕事を志した最初の想いを忘れてしまい、職務自体の過酷さと精神的な弱さが原因で続けられなくなりました。今思い返してみればもっと周りに相談する事も出来ましたし、仕事内容に関してもより専門的な知識を持つ介護福祉士の方や同僚のヘルパーからアドバイスを得る事も出来た筈です。しかし当時の私はいっぱいいいっぱいで、思い通りに動けない自分が恥ずかしく周囲を頼る事が出来ずにいました。
近年では介護福祉の仕事に関心が集まり、職場での待遇改善等良い方向へ進んでいるニュースを見かける機会も増えました。ヘルパー2級の資格を活かしもう一度介護の仕事を始める機会があるかもしれませんがその時には、向上心と周りを頼る気持ちも忘れずに挑みたいものです。